【ふとした疑問】会社はあなたを採用するためにいくらお金をかけているのか

2019年10月7日

以下をご覧ください。

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●●様

この度は弊社にご応募頂き、誠にありがとうございました。

慎重に検討を重ねさせて頂きましたが、
誠に遺憾ながらご希望に沿えない結果となりました。

大変恐縮ではございますが、
何卒ご容赦下さいますようお願い申し上げます。

また、選考結果に関するお問い合わせ等につきましては
お答え致しかねますこと、ご了承の程重ねてお願い申し上げます。

末筆ながら、今後のご健闘をお祈り申し上げます。

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いきなりでびっくりしたかもしれません。笑

でも就職活動をしている人、転職活動をしている人、こんなメール、来たことありませんか?

前回の記事で、転職活動を始める第一歩、というテーマで、「まずは動こう、勝手にその気になってるから」という感じで締めくくりましたね。

その気になった人、言い換えれば、転職意欲が高くなっている人ほど、動きが活発になり、会社を見る視点もレベルの高いものになっています。そしていざ面接に臨むと、さっきのようなメールが来ます。

行動すれば失敗もします。むしろ失敗というのは違うかもしれません。その会社と合わなかっただけ。

勝ちも負けも成功も失敗もない。合わなかっただけです。でもやっぱり心のどこかでショックな気持ちはありますよね。

「せっかく入念に準備して臨んだのに祈られた!」

「落ちた理由も教えてくれないのかよ!」

「面接ではあんなに優しく対応してくれたのに!」

などなど、憤る気持ちをどこにぶつければいいかと、むしゃくしゃしますよね。

でも、企業だって同じなんです。内定を出したのに来てくれない人もいます。

面接日程の調整をしたのにきてくれない人だっています。実は企業も学生や転職者に対して、同じくらい怒りをぶつけたくなるんです。

要するにお互い様です。

なので、

今回は、普段の就職という観点ではなく、会社側の視点、つまり「採用」について知ってみましょう。

1人採用するのにいくらくらい費用がかかっているの?

みなさんが就職活動を進めていくと、様々な過程がありますよね。

代表的な、求人情報サイトを使って就職活動をする場合の順序は次の通りです。

①求人情報サイトから気になる企業にエントリーする
②書類選考がある場合はエントリーシートや履歴書、職務経歴書を提出
③WEBテストの受験
④面接(2〜3回が一般的)

これを企業視点で見てみると、

①どの求人情報サイトに掲載するかの検討
②求人情報サイトへの掲載記事内容の検討
③応募が来た場合の書類選考
④WEBテストの手配
⑤面接の設定(面接官や部屋、時間の手配)

企業側も準備することは多いですね。

それぞれの段階で、どれだけお金がかかっているかを想定すると、

自社HP内の採用ホームページだけでも300万円、

求人情報サイトへの掲載で平均100〜150万円、

合同説明会に1日出るだけでも50〜100万円

WEBテストの受験は1人当たり3000〜5000円

説明会や面接などの調整・実施にかかる人件費や

内定後の懇親会、フォロー研修費も合わせていくと、

1社当たり平均の採用費総額は556.0万円という数字になっています。

ただ、会社ごとに採用者数が大きく異なるため、1社平均の数字は参考にならないので、

1社ごとの採用費を入社予定人数で割った「入社予定者1人当たり採用費」の平均を算出すると、

おおよそ45〜50万円だといいます。

「入社決定=結婚」とよく例えられますよね。

一生涯といかずとも、約40年間、

おそらく人生の中で半分くらいの時間を費やすものではないでしょうか。

この採用の平均額も偶然にも婚約指輪くらいの値段がしますね。笑

そこまでして採用しないといけない理由って?

では、企業側もなぜこんなにも費用をかけて採用をしたがるのでしょうか。

<目的1>年寄りばっかりになってしまうと困るから!(若手労働力確保のため)

人は歳をとります。

これは企業にいても同じ。

創業当時のメンバーでずっと会社を大きくしてきた!みたいな会社ほど、社内で高齢化が進み、

営業担当が60歳!一番若手社員で50歳!みたいな状況になります。

みんな一斉に定年し、退職するなら良いですが、

そうでもない限りは新しい社員を入れて、

組織を存続させないと。

でも、こんな会社に新卒で入社したいですか?

中々そうは思わないですよね。

なので、コンスタントに若手を採用するのですね。

<目的2>社内が盛り上がる(組織の活性化)

若手からベテランまで、さまざまな年齢層がいる組織は意見も活発です。

長く会社にいると、仕事がルーチン化し、

退屈に感じたり、慣れてしまったりと、

入社当初の情熱はどこへ行ったのやら、、、。

なんて状況になります。

「去年の売上もこのくらいだったし、

今年もこのくらいでいいか、」

「自分がやらなくても誰かがフォローしてくれるよ」

と向上心も薄れ、会社の発展に歯止めがかかってしまいます。

そんなのんびりした会社に

新しい風を入れるのが新卒採用の役割です。

新卒社員を入れることで、

「この子たちを育てたい!」

「この子たちに負けたら恥だ!」

と教育に熱が入って自分自身を見直すきっかけになったり、

これまで何となく売上が作れて、

何となくこなしてきた作業も、

「下のものには負けたくない!」という負けん気のスイッチを入れることにも繋がります。

また、屁理屈をいうようですが、

若手ばかりでも勢いがあって明るい社風とも言えますが、

個人的には逆に若手社員が多すぎると、

相談できる環境や争いごとを沈める立ち回りの人が欠けている印象を持ちます。

特に数字意識の強い業界である、

金融・保険・証券・不動産・人材などの業界においては、

ベテラン社員が多い会社は非常に安定感があり、

離職も少ないイメージです。

個人の実力主義の会社であればあるほど、

ノルマに追われるため精神的に安定せず、

他者が妬ましく見えやすいものです。

新卒入社した22〜23歳から定年まで約40年間、

淡々と数字を追っていくことができる人などそういないため、

やはり気軽に相談できる環境や、

経験の豊富なベテラン社員がいる環境は必須ですね。

<目的3>会社への愛着心をもってくれる

新卒採用では、キャリア採用とは違って、

まだ会社の風土やカラーに染まっていないピカピカの一年生。

なので、これから経験することが彼らにとっては、「会社ってこういうものなんだな」という考えの土台になります。

悪くいうと洗脳に近いですが、

会社とはこういうものだ、と思ってくれれば扱いやすくもなりますよね。

良くいうと愛着心を持ってくれるということでもあります。

自分の会社が好きで、

「会社のために頑張りたい!」

「会社を大きくしたい!」

という思いが芽生えやすいのも新卒で採用したメンバーが多いかもしれませんね。

一方、新卒採用はパワーがかかりますし、

入社後の戦力化にも時間がかかります。

なのに毎年のように新卒採用を続けているということは、

それだけ会社にとって価値のあるものだということですね。

まとめ

「工数や費用がかかっても新卒を取りたい!」

という企業は、

それだけ露出度が高かったり、

対応も丁寧な印象を受けます。

どう評価されるか、という就活生目線ではなく、

採用側の動きにも注目できる、俯瞰的な目を持って、企業側の採用意欲を探るのも、

就職活動のヒントを見つける手かもしれません。